新潟海の幸

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(水産業)

新潟県は、佐渡島、粟島の二つの離島を有し、海岸線は623km(本土側337km、
佐渡島264km、粟島22km)と長い。長い海岸線にもかかわらず
目立った漁港が発展していません。
海岸線が砂浜中心で単調であること、北西風が冬強いこと、
稲作で十分収入が見込めたことによるものと思われます。
水揚は佐渡、粟島、日本海の大和堆が中心で、そこには暖流の対馬海流と寒流が混じり合い
豊かな漁場を形成しています。
また、信濃川、阿賀野川などを代表する大型河川が多い新潟の海底は、広大な砂地になっています。
その為に、カレイやヒラメ、キスなどの生息に適し漁獲も多くなっています。
主な魚種はサバ、ブリ、アジ、サケ等の浮魚類、ヒラメ、カレイ、ニギス、マダイ、ホッケ等の底魚類、
ベニズワイガニ、ホッコクアカエビ等の甲殻類、ミズダコ、スルメイカ等の軟体類、岩牡蠣、
養殖かき、アワビ、サザエ、ワカメ、モズク等の海藻貝類で、その種類も豊富です。
しかし、全国的な漁獲はニギスで3位がせいぜいで、量的には多くありません。
しかし、魚の消費量は日本で6位で魚大好き県民です。
地もののお魚をご紹介します。

(春)

ヒラメ: 通年を通して取れる。新潟県のヒラメは日本海の寒冷水の中で育ち、味は天下一品です。

真鯛:佐渡、粟島、上越などが主な産地が産地。春は桜タイと呼ばれ旬ですが、
秋の真鯛も「紅葉タイ」と言われ、冬を前に太り、身は脂が乗ってきます。
出荷は通年ありますが、4~6月は特に多く出荷されます。

ウスメバル:北海道から九州まで広く沿岸にいます。
近海魚で沿岸の岩場近くに群れて棲みます。早春から、夏場にかけてが旬。
上越地域(県南部)では「せいかい」、中越地区では「はちめ」「あかばちめ」、
佐渡では「はちめ」「はつめ」「たかな」などとも呼ばれています。
佐渡・新潟・寺泊・能生などでアガル。

さより:春から初夏にかけて、海藻に卵を産み付けるため沿岸に寄って来ることから、
3月から4月にかけて多く水揚げされます。刺身や寿司ネタに最高です。一夜干しも
美味です。主な産地は佐渡です。

サクラマス:「ホンマス」とも言われ、桜の咲く頃に海や河川で漁獲されます。
味は鮭鱒類の中で一番と言われ、漁獲も減り幻の高級魚になっています。
2月下旬から4月にかけて佐渡沿岸域、3月下旬から5月にかけては
本土側沿岸において、定置網、曳釣り等で漁獲されます。

フナベタ: 新潟以外では余り知られていません。
正式名はタマガンゾウビラメとういヒラメ科の 魚で、体長は10~20センチくらい。
厚さが1センチ前後の小さくて平べったい魚で す。新潟では刺身魚としてたべますが、
他は西日本の一部でデベラの 名で干物として食べられています。
日持ちがしないので漁港近くでしか刺身で食べられません。
味は淡泊でクセがなく本家のヒラメに負けない大変美味しい魚です。

ゲンザ(ハツメ): ハツメは、島根県以北の日本海、千葉県以北の太平洋に分布する
北方系のメバルの仲間ですハツメが新潟ではゲンザと呼ばれています。
新潟ではわりと一般的な魚です。沖合の水深200-300m前後の水域に生息しています。
全長25cm程度まで成長します。

トラフグ:漁獲は少ないが新潟でも上がる。全て天然トラフグとなる。
新潟・岩船などが産地である。

マアジ:通年県下で漁獲される。

ワカメ: 天然と養殖があります。天然ものは2~5月が収穫期で、
養殖ものは5~6月が収穫期です。日本海側のワカメは太平洋側より柔らかい。
さっと湯通しして食す。天然は佐渡と上越が主産地で、養殖は佐渡で行っています。
塩蔵や乾燥わかめで出荷される。春先に一部天然ものが生で出荷され、珍重される。

ツルアラメ: 年内ではアラメと言われるこんぶの仲間です。佐渡の外海で採れる。
乾燥させて板アラメとして出荷される。下茹ででアクを抜き、煮物などにする。
収穫も少なく佐渡物として珍重される。

アカモク: 県内ではギンバソウ、ナガモなどとも言われるホンダワラ類の海藻。
成熟したものはぬめりが強くフコイダンを多量に含む。茹でて冷凍出荷されている。
汁物やご飯にかけて食べる。佐渡が産地で2~3月に収穫される。

ホンダワラ: 佐渡で5~6月に収穫され、生で売られている。
味噌汁、和物、おひたしなどで食される。

花モズク:ホンダワラ類に絡みついて生息する。5~6月に収穫される。枝は細く
ヌメリに富んでいる。産地は佐渡・柏崎・出雲崎・村上・糸魚川などである。
その食感から女モズクとも言われている。(新潟天然モズク

(夏)

スルメイカ:マイカとも言われ、5月から7月にかけ新潟沖、佐渡沖に、
初夏に大きな群れが集まり近県から漁船が漁火をつけて漁獲する。
佐渡のイカが特に有名で漁獲も多い。イカの消費量は全国で8位で、
イカずきな県民です。佐渡では一夜干しや丸干などにするが
やはり刺身が一番です。

クロマグロ:佐渡沖で対馬海流に乗って日本海を北上するクロマグロが
漁獲されます。更に北上し津軽海峡に入り大間のマグロになります。
漁獲高は29位、消費量も20位です。

ウマヅラハギ:ふぐの親戚で白身で蛋白でうす造りでふぐの代用とすることもある。
キモは美味である。刺身・煮付け・鍋物などで食する。岩船、佐渡、新潟が産地。

シロギス:比較的浅い、沿岸の砂浜に生息し、新潟の海岸は夏には絶好の漁場です。
刺身、寿司、天ぷらなどで夏の新潟の味の一つに数えられます。体長12~25cm。

甘鯛(アカアマダイ):新潟で甘鯛は意外な感じです。京都では珍重されていますが、
東日本ではメジャーではありません。新潟県内では7月~8月に多く漁獲されます。
鮮度が良い物は刺身に、身質が柔らかいので塩をしたり、
粕漬け等にして身を締めてから料理をします。

太刀魚:瀬戸内海や九州で主に漁獲される魚ですが、
本県の漁場は日本海でのタチウオの生息域の北限にあたります。
上越の糸魚川近辺が主な産地になります。6月~8月が旬です。

トビウオ: 日本近海には29種類のトビウオが生息すると言われ新潟はホソトビウオが
主流になる、佐渡で漁獲される。佐渡では煮干にしてダシとして利用されるが
これは西の九州のアゴダシと同じで西の文化の影響を受けている。
そのほか、刺身・酢の物などで食される。

スズキ: 年間210tほど上がる。夏場が旬で蛋白で美味。岩船・新潟で水揚げされる。

岩牡蠣:日本海側で広く採れる夏が旬の大型の天然牡蠣で、養殖のマガキとは
種類が違います。少し前までは地元で自家消費用にとっていた程度でしたが
人気が出て値段も高くなってしまいまました。身は大きく、生では味はとろけるようです。
焼きガキも香りが高く最高の夏の味です。
県北部の笹川流れ近辺の岩牡蠣は大ぶりで絶品です。
養殖は1~2年で育つが、天然の岩牡蠣は4~5年かかる。150tほどの出荷量。

ノドグロ: ノドグロはアカムツのことを新潟では喉の中が黒いことからこう呼びます。
今や全国区の高級魚になりました。通年漁獲されますが、旬は脂の乗る夏です。
県内各地でとれますが、県北部や新潟が多く水揚げされます。
塩焼き、煮魚、刺身が美味です。

黒あわび:佐渡が主産地ですが、最近は温暖化の影響で各地で取れます。

ウミゾウメン: 海素麺。常に波があたる岩場に生えるベニモズク科の紅藻。
粟島で採取されるが6月の2週間だけで60k程度の収穫量で貴重である。
乾燥品で出荷され、酢の物などで食す。

エゴノリ: ホンダワラなどに絡みついて生息している。新潟ではイゴノリとも言う。
夏に浜に打ち上げられ、それを拾って乾燥させて出荷する。
水からにて寒天のように冷やして固めて食す。酢じょうゆや酢味噌が合う。新潟の
郷土料理の一つである。佐渡・出雲崎などで水揚げされる。

石モズク(岩もずく):岩場の岩礁に付着して成長する。枝はかなり太く、シャキシャキとした
食感が花もずくとは違った味わいがある。6~7月が収穫期で、佐渡・出雲崎が
産地であるが、佐渡の男モズクで有名である。(新潟天然モズク

(秋)

サザエ: さざえは荒波で育ったものは角状の突起が発達します。
日本海の荒波にもまれた新潟産のサザエには角があるのが特徴です。
佐渡、出雲崎が主要な産地です。

鮭: シロザケが9月半ばから12月まで漁獲されますが、11月が最盛期です。
その後お正月に向けて、塩引き、新巻といった加工品にします。県内各地で
水揚げはありますが、県北の村上が主産地になります。村上の鮭は塩引にされ
干されて酒びたしになります。
新潟は鮭の消費量が日本で2番目です。1位は青森で、北海道は意外に4位。
新潟は鮭の値が一番つくので北海道から一番いい鮭が入ってくると言われています。
鮭の加工商品を作る有名なお店も多く、日本一の鮭が食べれるところです。

マアジ:通年を漁獲はありますが、秋が美味です。

さば: マサバ、ゴマサバが230tほど漁獲されます。新潟・佐渡・上越が産地になります。

ニギス: キスとは別の種類になり、200m位の深海に住みます。新潟で漁獲3位を誇ります。
白身で淡白な味で年間を通して味は変わらない。練り製品の原料にもなる。
干物、鍋物。煮付け、唐揚げなどで食する。上越、出雲崎、岩船。

紅ズワイガニ:紅色が特色で通年売られています。ズワイガニより深い水深のところに
に住んでいて、値段も安価です。ズワイガニより水分が多いのが特徴です。
佐渡の赤泊、上越の能生などが主要な産地です。むき身や缶詰などの加工原料としても
利用されています。年間2000tほどの水揚げがある。

赤ひげ:「赤ひげ」とは、サクラエビ科のアキアミのことで、体長の二倍ほどもある触覚が赤いことから「赤ひげ」と呼ばれています。晩秋、信濃川と阿賀野川の河口付近で漁獲され、本町などの市場に並びます。塩と焼酎で漬けて塩辛にするほか、天ぷらなどにして食べられています。

(冬)

ブリ: 鰤の消費は日本で5位です。鮭も鰤も消費の多い珍しい県です。
佐渡の両津湾に定置網が設置されて、冬の佐渡の寒ブリはブランドとなっています。
養殖はされておらず、漁獲は天然もので全国8位の量です。
天然ぶりの漁獲は石川県が一番ですが、
意外にも富山県よりは多い漁獲になっています。
新潟県は西と東の文化の美味しいところをいただいています。

真鱈: 大型なもので体長1mにもなり、いつもお腹を満腹にしています。
タラ腹食うはここから来ています。県北部や佐渡が主な産地で粟島沖には好漁場があります。
新潟の冬の鍋の材料です。オスの精巣は珍重されています。

スクソウダラ: 寒流系の魚で、「たら場」と呼ばれる水深数百mの深い海に生息してい
、群れをなして回遊していますが、昔から佐渡沖に漁場がありました。近年漁獲は大幅に
減っていますが、新潟には馴染み深い魚です。ハラコはたらことして流通していますが、
消費は新潟市が全国5位です。勿論、1位は福岡市です。これは辛子明太子としてです。
タラ汁として食べられていますが、すり身として加工に回っています。

アンコウ:新潟のアンコウは「キアンコウ」と言われる種類です。あんこう鍋で利用されています。
日本各地の水深100m~400mの海底に生息して、県内各地で水揚げされますが、村上、
新潟、糸魚川が主な産地です。

ヤリイカ: 冬の粟島のヤリイカは絶品です。9~5月の出荷になります。
やはり刺身が美味。

ヤナギガレイヤナギムシカレイのこと。カレイの中でも最も上品で
美味と評されている。高級品で金沢では倍の値がついています。
新潟県のブランド品に指定されています。冬前に子を持ちますが、
その一夜干しは絶品です。
新潟市から村上市の沖合は、多くの河川が流れ込むカレイの好漁場です。
村上や新潟が主な産地です。秋から初冬にかけてが旬です。

ナメタガレイ: ババガレイのこと。東北地区の呼び名です。秋から春にかけて
浅海に南下してきて砂地などで産卵する。表面が粘液でヌルヌルしている。
高級魚です。特に煮付けが美味。

ヒラメ: 新潟の沿岸の海底はは砂地が多く、また河川の河口はヒラメの適地になる。
最近放流も盛んです。岩船・新潟・糸魚川などが漁獲地です。

ホッケ: 秋から冬にかけて岩場に押し寄せて産卵する。700t強の漁獲がある。
すり身や干し魚が美味である。塩焼きや煮付けなどもいい。近年寿司ネタにも
利用されてきている。佐渡・岩船・新潟・糸魚川などで漁獲される。

南蛮エビ: 甘エビのことをその色の赤さから新潟ではこう呼んでいます。
日本海沿岸各地で漁獲されますが、新潟の近海物は味が濃く、甘味も強い。
新潟の特産にも指定されています。佐渡市、新潟市、糸魚川市が主な産地で、
佐渡市はエビ籠漁業で、新潟市、糸魚川市では底曳網漁業で漁獲されます。
7、8月を除く出荷がありますが、旬は冬です。

ズワイガニ:「本ずわい」「越前蟹」「松葉蟹」などとも呼ばれて全国各地で
ブランド化が図られていますが、新潟産マイナーです。
その為、値段も安価に手に入ります。日本海側の冬を代表する味覚です。
年間200tほどの水揚げがあり、上越・佐渡・岩船などが水揚げ地です。

ミズダコ:日本海や太平洋沿岸の茨城県以北等の比較的寒冷な
海域に多く生息しています。北海道が主要な産地ですが、新潟産も
美味です。西のマダコとは違った味わいがあります。
大きな物は、2mくらい、重さ10Kg以上にまで成長します。

ハタハタ: 少し前は冬の食材の一つでしたが、取れなくなっていました。
ようやく保護活動で復活してきているようです。年間600t強の水揚げ。
煮付け、一夜干、揚げ物、鍋物、味噌煮が美味しい。子持ちのハタハタは新潟の冬の味でした。

ノロゲンゲ:新潟ではゲンギョ、ミズブタなどと呼ばれる淡褐色の柔らかい魚で
全身ゼラチンに覆われる。ちょっと気持ち悪い魚で水深200m以上に住む。
全国的には余り食べられていはいないが上越市名立区では「ゲンギョ干し」が
冬の風物誌となっている。そのほか、唐揚げ・味噌汁などで楽しむ。

岩海苔:新潟では雪ノリとも言われる天然アマノリ類の総称です。冬場に波を被る岩場や
コンクリートの表面につく。養殖海苔と違い香りが強く歯ごたえがいいのが特徴です。
乾燥して出荷するが、沿岸部ではナマも入手でき風味は格別です。汁物にして食す。
県北の村上近辺や佐渡、粟島が主産地です。冬から春先が旬です。

マガキ: いわゆる養殖ガキで佐渡の特産になっている。2000t程度の出荷がある。

 

 (その他)

バイ貝: 新潟の海では各種のバイ貝が漁獲される。色々な形や色をしているが
総じてバイ貝と呼んでいる。ツブを混同してバイ貝ともいっています。
西バイ・ツバイ・カガバイ・オオエッチュバイなどである。
新潟、上越、県北、佐渡などが産地である。四季を通じて漁獲がある。
酒蒸し、煮つけ、焼き物などで食される。

 

 

 

 

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