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新潟の地理
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山々に囲まれ海に開けた広大な平野
新潟は山形、福島、群馬、長野、富山の5県に県境を接して
まるで西方の海に平野を開くようにして県境の越後山脈、三国山脈、
飛騨山脈、朝日山地、飯豊山地などの高い山並みに
盛り囲まれた平坦な大地となっています。
信濃川、阿賀野川の大河が長い年月をかけて県境の山々から
削り取ってきた土砂で作り上げた大地なのです。
面積:12、580平方キロ(日本で5番目に広い県)
山と大地と海
その風土は大きく県境の山間地帯、肥沃な平野地帯、海沿いの海岸地区に分けられます。
山間地帯は信濃川の上流のお米で有名な魚沼や十日町などの地域、阿賀野川上流の
阿賀町地域が代表的なところです。
これらの地域は日本有数の豪雪地帯です。
平野地帯は、新潟市を中心とした信濃川、阿賀野川が隣接する広大な新潟平野、
県の下部の富山寄りに位置する関川の堆積平野である高田平野、
北部の山形県との県境では三面川と荒川がつくる堆積平野があります。
また佐渡には国仲平野が中心に広がっています。
平野地区は日本の稲作の中心になっています。
しかしいずれも冬の降雪のために米作単作地帯となっています。
海岸地区は富山の県境から山形の県境まで長い海岸線が続いています。
県境では岩場の磯が形成されていますが、その殆どは砂浜の海岸になっています。
これは信濃川や阿賀野川やその分水が運んできたや堆積物によるものです。
沖合には本州一の大きさの島である佐渡が横たわっています。
佐渡に山も平野も海岸もある地形が形成されていて全ての要素を備えています。
日本海を流れる対馬暖流の影響で冬も比較的温暖で
降雪も少ない地区になっています。
そして新潟県には山形との境沖に粟島という海の幸に
恵まれた小さな島があります。
上越、中越、下越、佐渡
新潟は4つの地区で表現されています。
富山・長野に隣接する糸魚川や上越、妙高などを中心とする上越地方、
長岡市を中心とした魚沼・三条・燕・寺泊などを含めた中越地方、
新潟市を中心にした阿賀野川上流、新発田・村上を含めた下越地方、
そして日本海に堂々と横たわる佐渡地方です。
何故か新潟下部が上越で上部が下越の逆の呼び方をして
県外の人には分り難くなっています。
これは多分、昔の京を中心とした呼び方から来ているものと思われます。
上越地方は富山と接していて北国街道の要所となっていて
北陸の文化の影響を受けてきました。
越後で早くから開けた地区であります。
また長野県とも県境を接して交流も盛んでした。
現在の、上越市の春日山には上杉謙信が城を構え、
越後の政治の中心でもありました。
上杉謙信は盛んに信濃の侵略を伺い、武田信玄との
川中島の戦いはあまりにも有名です。
中越地方は新潟第二位の都市、城下町長岡市がその中心にあり、
信濃川の支流の魚野川流域の魚沼地区、さらに信濃川が
長野の千曲川につながる流域の十日町・津南地区、
洋食器で有名な燕三条、そして海辺の魚市場で関東に知れ渡る
寺泊地区などがあります。
魚沼は古くから三国街道などで関東と越後を結ぶ交通の要衝の地で、
現在も新幹線・高速道路が通っています。
基本的には山沿いの地域となっていて豪雪地帯でもあります。
トンネルを抜けると雪国だったというセリフは余りにも有名です。
下越は新潟市を中心とした蒲原平野地区さらに
その北部の山形と県境を接する村上・山北地域、
福島の会津と接する阿賀野川上流の阿賀地域を
含む広大な地域となっています。
基本的には平野を中心とした稲作地域です。
新潟市は信濃川、阿賀野川が隣接して流れ込む肥沃な
堆積平野の中心地です。
かっては阿賀野川と信濃川は河口を一つにしていたといいます。
その入口の新潟は港としても古くから栄えてきました。
蒲原周辺は湿地地帯で灌漑によって現在のような
田園地区をつくりあげてきました。
新潟市近辺の蒲原は冬も降雪量は少なく地区です。
村上地区は山形県に接し岩場も多く、天然の漁港に恵まれていました。
言葉も東北系の影響を強く受けています。
中心に流れる三面川は古くから鮭の遡上する川として知られています。
村上には鮭の食文化が古くから根付いてきました。
平野は比較的少ない地域で山が海すぐ近くにせり出してきています。
海山平野が隣接する上越近辺に近辺によく似た地形構造になっています。
佐渡は古くは越後国とは別の佐渡国として治められてきました。
能登半島に距離的に近く、言葉も食文化も強く影響を受けています。
佐渡には海も山も平野もあり、面積は855平方キロで
東京の約半分位の広さがあります。
因みに人口は約63、000人の少なさです。
周囲は263kmあり、新潟の海岸線と(275km)ほぼ同じくらいの長さがあります。
砂浜は少なく岩場中心の海岸線になっています。
文化圏による区分
以上見てきましたように新潟県は広大です。
それを四つの地方や山海平野に分けるの大雑把で
特徴を食文化の面では捉えずらいと思います。
県ではそこで生活圏という区分も行っているようです。
これが食文化を捉える上で一番適切かと考えられます。
即ち下記のとおりです。
- 岩船圏(村上市、関川村、粟島浦村 – 1市2村)
- 新発田圏(新発田市、胎内市、聖籠町 – 2市1町)
- 新潟圏(新潟市、阿賀野市 – 2市)
- 五泉圏(五泉市、阿賀町 – 1市1町)
- 三条・燕圏(三条市、燕市、加茂市、田上町、弥彦村 – 3市1町1村)
- 長岡圏(長岡市、小千谷市、見附市、出雲崎町、川口町 – 3市2町)
- 柏崎圏(柏崎市、刈羽村 – 1市1村)
- 魚沼圏 (魚沼市 – 1市)
- 南魚沼圏(南魚沼市、湯沢町 – 1市1町)
- 十日町圏(十日町市、津南町 – 1市1町)
- 上越圏 (上越市 – 1市)
- 妙高圏 (妙高市 – 1市)
- 糸魚川圏 (糸魚川市 – 1市)
- 佐渡圏 (佐渡市 – 1市
我々もこれから新潟の食文化を見ていくに当たり上記の文化圏の区分けで
分析検討をしていきたいと思います。
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