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新潟ナス文化
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(新潟のナス漬け)
新潟は日本一ナスを生産して日本一ナスを食べるといいます。
新潟の茄子の作付は30年以上連続日本一ですが、なぜか出荷量は全国で20位くらいです。
つまり新潟の人は作った茄子を他の県には出すことなく自分たちで食べてしまっているのです。特に新潟市は日本で一番茄子を食べる地域です。2位は山形市です。
茄子の出荷量が少ないのは新潟は米があった為にお金は米で稼ぎ、他の野菜は出荷する必要がなかったのです。
そのコメのオカズに美味しい茄子をたくさん作って食べていたのです。特に美味しいごご飯によく合う、茄子の浅漬けはよく食べます。また新潟県では約18種類以上の茄子が栽培されていると言われ、昔は村ごとに茄子の品種があると言われていたくらいに茄子にこだわっています。おまけに浅漬け、味噌漬け、焼き茄子、蒸かし茄子、煮漬けなすなどのそれぞれの用途に合わせて異なる品種を作っています。そのため茄子王国新潟とも言われています。
では何故、新潟は茄子王国になったのでしょうか?茄子はもともとインドが原産で水と暑さを好みます。新潟は夏は蒸し暑い土地です。そして信濃川、阿賀野川の大河が流れ込み湿地が多い土地でした。気候風土は茄子栽培に向いています。またコメは春に植えて秋に収穫します。茄子はその間の初夏から夏の終わりが収穫時期で繁忙期の間に栽培できます。新潟平野に広がる農業用水豊かな水田の周辺に茄子を植えてひと夏、茄子漬けにして水分補給と塩分補給を行うには最適でした。
栽培品種も豊富で「越の丸」「早生大丸」などの丸なす、浅漬け用の巾着型の「十全なす」や「梨なす」、長細型の「千両」、大きな「焼きなす」、先のとがった小さい「鉛筆なす」などが栽培されています。
在来種も多く、中島巾着茄子(長岡巾着茄子)、魚沼巾着茄子などが有名です。
6月から10月まで収穫されてナスは新潟の夏野菜の代表格です。
煮る、焼く、揚げる、炒める、蒸す、漬ける全てそれぞれ美味しくいただけますが、
特に新潟では他県の人が驚くくらいにナス漬け食します。
まるごと一食に5~6個は普通に食べます。
茄子は栄養価がほとんどなくおまけに脂をスッポンジのように吸ってくれます。
新潟が肥満度が低い(全国36位)のはそのためかもしれません。
新潟の夏の風物詩は枝豆となす漬けといっても過言でありません。
新潟は茄子と枝豆を中心に夏を過ごします。
十全ナスの浅漬けは食事の度にご飯より食べてしまうくらいです。
ご飯に合いすぎるくらい美味しい漬物です。
ナスは丸ごと食べるとかなりお腹に満足感を与えます。
その為、お米も夏場にはそろそろ底をついてきて少ないお米の
補填のためにたくさん作付したのかもしれません。
なす漬けにすれば夏場の塩分補給にもなります。
夏場は全国的に独特で蒸しナスにして食べます。
蒸したナスを冷たくして和辛子をつけて食べます。
またそのまま小茄子を辛し漬けにもします。
これは庄内にもある食べ方です。
忘れてはならないのは夏の暑い時期に食べるクジラ汁でしょう。
鯨の脂身と夏野菜の味噌汁ですが、特にナスが重要な役割をはたしています。
鯨の脂を吸ってベストマッチです。
夏に火傷をするくらいの熱いクジラ汁を食べて夏バテを防ぐのが新潟流です。
北前船の影響か函館にもクジラ汁を食べる習慣がありますが、
こちらは真冬に食して寒さ対策しています。
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